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フライング初詣@太宰府

年越野郎のよき友人である太田さんが、昨日仕事を納め終えた開放感から、年越野郎をなんとフライング初詣へと連れて行ってくださいました。さすがのセンスよ。。

その詳細を、年越仲間の大学院生・吉峰さんがまとめてくださいました。ありがたや!いつもの大雑把な調子とは代わって大作です。彼、優秀です。

 

『大人の遠足in太宰府』

 15時頃、太宰府駅に到着。年の瀬だと言うのに観光客が多い。

年越野郎さん、その友人の太田さん、Hさん(行政マン)と合流する。マイペースな大人の遠足がスタートした。(実はすでに午前中からスタートしていたのだが、私は都合上午後から合流したのだった。)

 太宰府を本気で堪能しに押し寄せる観光客の大群と、彼らに一銭でも多くお金を落としていって貰おうと待ち構える参道の土産物屋の攻防を斜に構えて見守りながら参道をぼつぼつ歩いた。

途中、梅ヶ枝餅(太宰府名物の焼き饅頭。1個100円が相場)をそれぞれ別店舗で買い求めて食べ比べる。個人的には中村屋が美味かった。(しかしこの時、私に悲劇が。梅ヶ枝餅の釣り銭を受け取ろうとした時に小脇に抱えたタブレットがするりと落ちてしまい見事に破損した。地味に引きずっている。)

 本堂のお参りの列がとんでも無く長いことに一同軽く引いていると「横いっぱいに広がってくれ」とアナウンス。日本人の無言の行儀の良さに感心すると共に改めて軽く引く。飛梅の隣から裏手に周る。

 Hさんが案内板を指差して説明してくださる。「これから行くのは天開稲荷神社。ひと時代前は実は大宰府よりもこちらの方が賑わっていた。」という。

 見頃はまだ2~3ヶ月先かと思いながら梅園を歩くと周囲にも茶屋がいくつかあった。ただし観光客はまばらである。ところで太宰府の店じまいはとても早い。17時には茶屋が閉まってしまうのだ。

 そんな残り時間を満喫するためか、そんな中傾いた陽を全身に浴びながらお茶を飲むおじさまがいた。赤い毛氈敷きの腰掛けに、口髭が顎髭と合体している個性的な50歳くらいのおじさまが座って一服している。しかも懐には子犬を入れている。…そう、文字通り入れている。抱えてはいない。おじさまの上着の内側にすっぽりと収まって顔だけ出しているのだ。「なにか?」とでも言わんばかりにキョトンとしており、それを見て騒ぐ我々を諭すかのように悠然とした顔であった。おじさまも暖かく、犬も暖かい…まさにWin-Winな関係。ただおじさまが煙草吸ってたのでやっぱりwin-winじゃないかも。

 天開稲荷社はどうやら由緒と格式のある神社のようだ。奉納された鳥居と幟に「正一位」と書かれていた。ゆるやかな勾配が続くと見せかけて、最後の鳥居のラッシュが続く坂道は急だった。我々は勾配の緩い脇道を攻めた。本殿は小じんまりしている。由緒ありつつも大きすぎない感じがなんとも親しみやすい雰囲気を醸している。

 本殿のお参りは一風変わっている。手前に鈴と縄(鈴緒と言うそうだ)が12本下がっており、その奥に1本大きいのが下がっている。自分の生まれ干支の鈴緒を持ち鳴らし、その後に大鈴を鳴らすそうだ。ところが我々はマイペースな大人の遠足軍団なので、普通にお参りしてしまった。もちろんやり直したりはしない。正攻法などに飽きた、大人の遠足スタイルである。

 そろそろと神社を後にした我々を待ち受けていたのは謎のトンネルだった。というか目的地の一つである参拝用の隧道だ。正式名称は「宝満宮 参拝隧道」という。宝満宮とは宝満山のふもとにある竈門神社を指すそうだ。このトンネル、麻生太郎の曽祖父の麻生太吉が寄進したものらしく、さらにとある噂で有名だという。

 その噂とは、このトンネルは逢瀬のために作られたのではないかというもの。すぐ近く、まさにあのおじさまが一服していた茶屋で働いていた女性に会いに行くために作られたという噂が当時からあったようだ。

 トンネル中は大人2人が横に並んで歩くのがギリギリの大きさ。長さも20mほどだろうか。壁面には何やらチョークで印がしてあった。きっと修繕の予定箇所か何かなのだろう。外に出て見ると昭和3年とあった。敬虔な信者の参詣道としてだけでなく、もしかしたら文字通り恋路だったのかもしれない。

 最後は車で大宰府政庁跡近くの観世音寺へ。17時閉館ギリギリの宝物殿を拝観させていただく。10mを超える三尊仏を間近で見て圧倒される。8世紀に建立されたお寺にも関わらず11世紀に新たに仏像が新たに作られたりしたようで、歴史の表舞台に描かれてる重要なお寺なんだなぁ~と実感。でも描かれてない部分も気になり始める。気になり始めて日が暮れる。

 歴史や文化の真正面を見つつ、その脇道も楽しんできた大人の遠足。寒い半日外に居たのでその後はサムギョプサル食べに韓国料理屋に行った。一番うまかったのはチヂミだった。

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